食文化 gastronomie
マルセイユの人はシンプルなものを好みます。気候に恵まれ、海の近くに住み、手に届く所に香り高いハーブがふんだんにあるという生活環境が、自然と郷土の食文化に大きな影響を与えました。
マルセイユ料理のベースになっているのが、プロヴァンスの台地で作られた新鮮な野菜(トマト、ズッキーニ、ナス、赤ピーマンや青ピーマン、フェンネル)と種類豊かな魚介類。そして料理の基本は、これらの食材をすべて香味料と組み合わせることに尽きます(使われる香味料はにんにく、タイム、ローズマリー、トウバナ、バジル、アサツキ、そしてオリーブオイル!)。マルセイユは地中海に開け、町の港湾経済に支えられて海外貿易が発達したことから、香辛料と世界の味を取り入れた独特の食文化が育まれました。昔からあるレストランと世界的に有名なレストランが仲良く軒を並べるマルセイユでは、偉大な高級レストランでさえも、独自のレシピに異国の風味を利かせた料理を出すことも珍しくありません。
マルセイユの郷土料理
ブイヤベースLa Bouillabaisse
もとは漁師料理だったブイヤベース。漁師が売りに出す魚を選り分ける際に、売り物にならないものを自分と家族用に取り分けておき、それを使って作ったスープがブイヤベースでした。シンプルで家庭的な料理だったのが、時代を経るうちに改良されてきました。現在のブイヤベースには最低でも6種の魚が入るようになり、たいへん洗練され、高価な料理となりました。
この料理はスープと魚が別々の2皿によってサーヴされます。スープは、ルイユ(にんにくとサフランで風味付けしたマヨネーズ)を塗ったクルトン(パンのスライスをグリルしたもの)と一緒にいただきます。
ピエ・エ・パケLes Pieds et Paquets
羊の胃と足を一緒に、白ワインとプロヴァンスハーブをベースにしたブイヨンの中で数時間煮込んだ料理。
アイオリL’aïoli
アイオリとは、にんにくで香り付けしたマヨネーズソース。しかし、別々に茹でられた塩鱈、ジャガイモ、エスカルゴ、インゲン、白いんげん、ニンジンを一緒にすれば、それだけで立派な一品料理になります。
スープ・オ・ピストゥーLa Soupe au Pistou
小さなサイコロ型の野菜のスープ。スープの中味は白インゲン、赤インゲン、ズッキーニ、ニンジン、タマネギ、ジャガイモとピストゥー・ソース(バジル、ニンニク、トマト、オリーブオイルを混ぜたもの)。スープに小さなパスタを浮かべてアクセントをつける。







